戦争のない世界平和へ! 平和憲法を生かし、憲法九条改悪に反対する署名運動京都実行委員会

国民投票法案 学習会レジメ

2005年5月12日 弁護士 岩佐英夫
一、国民投票法の「根拠」

憲法96条 
@ この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
A 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちに公布する。

二、国民投票法案をめぐる動き

01年11月 「憲法調査推進議員連盟」の「国民投票法案」
04年12月 自民・公明が若干の修正合意。民主党も協議に参加
5年間の任期を終えた国会の「憲法調査会」を国民投票法案の審査機関にしようとする動き
        (→国会法の改訂が必要)
05年11月〜06年1月ないし2月に成立を目標(中山太郎 衆院憲法調査会会長)
05.01.18 日本経団連「わが国の基本問題を考える〜これからの日本を展望して〜」
「存在する自衛隊」から国際貢献のために幅広く「機能する自衛隊」へ変革
9条1項は存置。 2項 自衛権を行使する組織として自衛隊の保持を明確にし、わが国の主権・平和・独立を守る任務を果すとともに、国際平和に寄与する活動に貢献・協力できる旨を明示すべし。自衛隊の海外派遣の活動内容・範囲を明確にする一般法を整備すべし。集団的自衛権が行使できることを憲法上明記すべし 20頁
改正要件の緩和、まず国民投票法の早期成立が不可欠 22頁
05.4.25 民主党「憲法改正国民投票法制に係る論点とりまとめ案」発表

三、与党合意案「国民投票法案」の問題点(必要に応じて民主党案も検討)

*民主党案は、「憲法改正の限界」なる学問上の抽象的な議論を持ち出し、「平和主義、国民主権、憲法改正規定など根本規範としての中核をなす部分は改正できない」としている。しかしながら、同日発表した民主党「憲法提言」では、自衛権を憲法上明確に位置づけ、「国連主導の集団安全保障活動への参加を明確に規定する」としている。9条1項を残すとしても2項はどうするのか、3項を加えるのか、あるいは「安全保障基本法」の内容はどうなるのか不明。いずれにしても、自衛隊を憲法上明確に位置づけること、「国連主導の集団安全保障活動への参加」、「安全保障基本法」で、結局海外での自衛隊の武力行使を認める危険性は大である。現在のイラクの「多国籍軍」は国連容認のもとに行われていることに注意。

1、発議・国民投票の方式が条文ごとか、一括提案かは「不明」。憲法「改正」の発議の際に定める法律によるとして国民の眼をごまかそうとしている(01年11月の「憲法調査推進議員連盟」の案では一括投票方式を採用)

*一括投票方式の場合は、善意で「加憲論」に惑わされている人は悩んで棄権する可能性がある → 憲法9条改悪に有利な結果を招く
*5月3日「朝日」世論調査でも、「一括して賛否を問う」24%、「テーマ毎に個別に」69%となっており、圧倒的多数がテーマ毎の投票方式を求めている。
*民主党案は、「書替改訂方式」(溶け込み方式、逐条改正方式が前提)で、「個別投票方式を原則」としている。しかしながら、結局、「国会がどのような形式で憲法改正案を発議するかにもよる」としている。

2、憲法96条の「過半数の賛成」の成立要件についても、憲法「改正」の発議の際に定める法律によるとしている。

@、本来「過半数の賛成」の成立要件としては、次の3段階があり得るはず
@有権者総数の過半数(棄権者も「改憲賛成でない」として考慮)
A投票総数の過半数(白紙等の無効投票も「改憲賛成でない」として考慮)
B有効投票の過半数(棄権、白紙等は無視)
A、最低投票総数を儲けるべし(住民投票条例の例)
*民主党案はAを採用。最低投票率の問題は「引き続き検討」としている。

3、国会発議から国民投票までの期日:「30日〜90日」
改憲という重大問題は徹底した国民的論議が必要なのに、これでは短かすぎる
*民主党案は「60日〜180日以内」としている。

4、国民投票運動に対する規制
@、投票事務関係者等の国民投票運動禁止(参照:公選法135条1項・88条、135条2項、136条)
*これらの職員も職務外では政治活動は自由であるべき
A、公務員・教員の地位利用による国民投票運動禁止(参照:公選法136条の二、137条)
*職務時間外まで規制するのは問題。教員の教育の自由も制限
*現在の公選法でも「選挙運動」は規制しているが「政治活動」は対象外(但し、国家公務員法、人事院規則、教育公務員特例法による制限。それでも地方公務員の現業等は相当の自由がある)
B、外国人の国民投票運動禁止
外国人に対する全面的な運動禁止は、公選法には全く規定されてない。
*民主党案は、外国人の国民投票運動の自由(意見表明権)を認める
C、メディアへの規制
*国民投票の予想公表の禁止(参照:公選法138条の三)
*新聞・雑誌の虚偽報道等の禁止・処罰(参照:公選法148条1項)
*新聞・雑誌の不法利用等の禁止・処罰(参照:公選法148条の二)
 「意見広告」掲載もダメ?
*放送事業者の虚偽報道等の禁止・処罰(参照:公選法151条の五)

公選法のこれらの規定は、まず新聞雑誌の「報道評論の自由」を原則として確認(148条1項、放送に関し151の三に同様の規定)。本法案にはこの原則規程なし。
また、「選挙運動のために」これらの行為をすることを規制。「選挙運動のために」は特定の候補の当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもって」(148条の2@項等)との意味
* 公職選挙法にも同様の規制があるというが、@特定の候補を選ぶ公選法と、国家の根本規範である憲法改訂との本質的な違いを無視。Aまた、そもそも日本の公職選挙法自体が世界でも稀な言論表現の自由を大幅に制限する憲法違反の疑いが強い悪法。特定の候補を選ぶ公選法と、国家の根本規範である憲法改訂との本質的な違いを無視。

*民主党案は@「規制ゼロ」から考える A「プレスの自由」は特に保障 B刑法・国家公務員法等他の法律に刑事制裁が規程されているものは新たに罰則をもうけない、 としている。
しかしながら、国家公務員法、人事院規則、教育公務員特例法による厳しい政治活動禁止は残ることになる。しかも、05年4月6日、自民党は地方公務員法や教育公務員特例法、地方公営企業法、地公労法、地方独立行政法人法、政治資金規正法等の改悪案を発表し、すべて国家公務員なみの厳しい政治活動禁止をしようとしている。

5、発案・修正動議の議員数の要件:衆院100人、参院50人、少数政党の意見排除
*民主党案は「国民による発案」も認める。
6、投票権者 20歳以上の国民(国会議員の選挙の有権者)
*民主党案は18歳以上の日本国民

四、「加憲論」にひかれている人を、どう説得するのか?

1、「加憲論」そのものへの批判

 日本国憲法には、情報化社会の進展のなかで語られるようになってきた知る権利やプライヴァシーの権利も、高度経済成長にともなう大規模公害の発生によって必要と考えられるに至った環境権も、たしかに書かれていない。 
むしろ、このような「新しい人権」を唱える改憲論者こそ公害を垂れ流し、知る権利に冷淡であった張本人であることを冷静に見るべき。
国民が憲法13条の幸福追求権に依拠して裁判所にこれらの新しい権利を認知させてきたこと。法律レベルで充分に対応できる。「加憲論」を主張するより、どんどんいい法律をつくるべき。実際には、彼らはこれに抵抗。
年金掛金未納問題で「情報隠し」で抵抗したのは誰か?

日本国憲法の民主的条項を徹底的に実践し、それでもどうしても解決困難な問題が生じて、本当に改憲が必要になったときに、はじめて「加憲」というのであれば理解できる。しかし、「ともかく加憲」という形で「改憲の経験を積もう」とするのでは、あまりに本末転倒。それは、実際には9条改憲への「呼び水」

2、最も熱心に「加憲論」を主張している公明党は、実は憲法9条も「加憲論」の対象としている。
*04.06.16:公明党憲法調査会による「論点整理」
@、環境権・プライバシー権等の新しい人権を加える(「加憲」)、A「国際貢献」を進めるための安全保障の視点、B日本固有の歴史・伝統・文化に根ざした理念、Cミサイル防衛・国際テロなどの緊急事態についての対処規定 等
*「論点整理」では「現行規定を堅持すべきだとの党のこれまでの姿勢を覆す議論にはいたっていない」としている。しかし、公明党は9条についても新たな条項を加える「加憲」論議の対象とするとの報道(04年10月3日 朝日新聞)。

*05年5月3日京都憲法集会への公明党のメッセージをどう考えるか?

3、しかも自民党の、「自民党・憲法改正草案大綱(たたき台)」(04年11月17日)、「自民党新憲法起草委員会に十分野の各小委員会が提出した要綱」(05年4月4日)は、憲法理念の基本的な変更、全面的改悪をめざしている。

4、「加憲論」の果たす役割:9条改悪への「トロイの木馬」

*現実には、一括投票方式がとられることは確実であり、「加憲論」の「善意」がふみにじられることは確実。

5、「国会の立法不作為状態の解消」という提案理由について

*現段階では、憲法9条を中心とする改悪への「外堀」を埋めるものでしかない。
*民主党案は法案自体だけを見れば、与党合意案より優れているのは事実である。しかしながら、現時点の最大の争点は「国民投票法案」の内容の比較ではなく、「海外でアメリカと一緒に戦争をする国」にするための9条改悪であることを明確にすべき。
*日本国憲法の民主的条項を徹底的に実践し、それでもどうしても解決困難な問題が生じて、本当に改憲が必要になったときに、真に民主的な国民投票法案を検討すればよい。

6、善意の人を説得する最大のテーマその1:「国際貢献論」について

A、自衛隊海外派兵・憲法9条改憲は「国際貢献」のために必要なのでしょうか?

1、イラク自衛隊派兵に賛成の人々の多くは「国際貢献」論にごまかされています

@、まずアメリカに対して破壊・殺戮、占領をやめよ!と言うべき
毎日のように破壊・殺戮を繰り返す米軍を支援して、なにが「人道復興支援」か?「マッチ・ポンプ」はやめて!「人道復興支援」というなら、まずアメリカに対して破壊・殺戮、占領をやめよ!と言うべき
*米軍と一体となった自衛隊派兵こそ、「人道復興支援」活動をしているNGOを危険にさらす(JVC熊岡さん)。
*日本も「テロ」の標的に;サマワの危険な状況 
A 自衛隊の「人道復興支援」のごまかし
*水問題:イラクは本来水不足ではない。チグリス・ユーフラテスの大河から汲み上げるポンプステーションの復旧が基本。自衛隊が400億円もの予算を使いながら細々とやっている「浄水器」による給水だけでは、いつまでたっても真の復旧にはならない。「浄水」なら「浄水装置」「給水器」を現地に寄贈したらすむこと。(自衛隊は1日最大80トン、1.6万人分でムサンナ州全人口(約20万人)の10分の1。自衛隊の活動費402億円。陸上自衛隊550人のうち給水隊は30人のみ。フランスのNGO6〜7千万円で十万人(自衛隊の6倍以上)に1年間給水活動)。この給水活動も05年2月4日で終了。
*イラクの民衆の教育・技術水準は高く、1991年の湾岸戦争のときは、国連の厳しい経済制裁の条件のもとでも、数ケ月で基本的にインフラストラクチャーを回復(酒井啓子氏の京都弁護士会での講演記録「イラクの現状と復興支援、そして自衛隊派兵」6頁)。
*いまなお、イラクは電力・石油精製施設をはじめとする産業施設の回復が決定的に遅れ。失業者が70%にも昇るという深刻な状況。
上下水道施設などインフラ復旧こそ重要等々。イラク人が主体となった復興、雇用の創出を。
*「大規模戦闘終結」から1年数ケ月過ぎてもこうした状況にあるのは、治安の悪化の問題(これ自身米英の占領が惹き起こしているもの)とともに、イラク人に復興作業をさせず復興利権に自国企業を関与させようとする米英のやり方が原因。
*貧困や治安悪化で学校にも行けない子供たち
B 自衛隊の「安全確保支援活動」の実態を国民の眼から隠す
C 米英軍や自衛隊等占領軍の撤退を:一日も早く真に民主的な選挙を実施し、イラク人の民意を反映した政府の形成による治安回復のもとで、国連による支援・イラク人主体の復興作業を進めることが重要。
*イラクが日本に求めているのは軍隊の派兵ではない。

2、【憲法9条をもつ日本が「武力によらない平和」実現のためになすべきこと】

戦争や災害の被害者の救援と復興、水、食料、薬の確保、学校・病院、各種インフラストラクチュアの再建等は、いわば世界各国共通の課題。
日本が「日本であるがゆえに」なすべきこと、あるいはできることは何?
軍事力でなく日本の高い技術力・経済力を生かした平和的な協力を、憲法前文と9条を生かす道こそ、逆に日本が国際社会から尊敬され、アジアと共生し、日本自身の平和と安全を保障する道。

@ 第1は日本の歴史的負債(戦争責任)の清算。とりわけ、第2次大戦後の「冷戦構造」の最後の残存物であり、日本の植民地支配が大きな責任を負っている朝鮮半島分断問題の平和的解決、日朝国交回復、非核地帯実現は東北アジアでの紛争の要因をなくすうえで決定的に重要。この本質を捉えた解決が重要であり、「拉致問題」だけに焦点を当てたり、その解決を国交回復の前提条件にすることは大きな誤り。「経済制裁」が取沙汰されているが、湾岸戦争で国連が実施したイラクへの経済制裁の最大の被害者は罪なき子供たちであり、フセイン政権の独裁体制をかえって強化する役割を果したという教訓(イラク国際戦犯民衆法廷東京公判におけるデニス・ハリデー元国連事務総長補佐官の証言)を忘れてはならない。
*アジア不在の戦後処理:戦後補償、従軍慰安婦、石原「三国人」発言、在日外国人の人権,参政権、留学生、外国人労働者、 
*これらを怠り、逆に多国籍企業による公害垂れ流し、労働者の人権抑圧  
*「減反」でなく食糧援助を

A 第2に、カナダが対人地雷全面禁止条約の実現に大きな役割を果したように、日本の独自の経験・技術力と経済力を生かした国際協力が重要。

@ 広島・長崎を経験した日本は、核兵器の廃絶のために世界の先頭に立つべき
*核保有国が2000年に約束した核廃絶の実行を迫るべき05年NPT再検討会議
*03年8月、秋葉広島市長「平和宣言」:
「暗闇を消せるのは暗闇ではなく光だという真実を見つめ直さなくてはなりません。『力の支配』は闇、『法の支配』が光です。『報復』という闇に対して、『他の誰にもこんな思いをさせてはならない』という、被爆者たちの決意から生れた『和解』の精神は、人類の行く手を明るく照らす光です。」
*この指摘は「反テロ戦争」を叫ぶ人たちへの根源的な批判。原爆の悲惨な被害に対して「報復」ではなく、核兵器廃絶の運動を世界に広げるという方向を民衆が提起し、最近では原水禁世界大会に外国の政府レベルの代表も出席するまでに至っている。

A 広島・長崎の原爆治療の経験を生かした支援を
*91年湾岸戦争と今回の戦争で併せて広島型原爆の約33、000倍もの放射能がばらまかれ、癌・白血病の子供たちが激増。しかし、湾岸戦争後の国連による厳しい経済制裁の下、医薬品すら化学兵器転用の危険があるとして輸入禁止され、決定的に不足。日本の優秀な医薬品・医療機器・医療技術の提供、病院の再建、医師とりわけ女性医師の養成(イスラムでは女性は男性医師が診察できない)への協力等が急務。
*劣化ウラン弾(DU)について:ウラン238の半減期は45億年
91年湾岸戦争で300トン使用(広島原爆の5千倍の放射能原子数)(矢ケ崎 克馬氏)→1996年から癌による死亡者数激増し、2002年は20倍に。今回は1700トンのDU使用→ie広島原爆の28,333倍の放射能原子数。併せて約33,000倍 
*サマワ帰還米兵のDU被爆の事実明らかになる(04、04、03ニューヨーク・デーリー・ニュース)
B 軍縮への貢献 
軍事費(「ストックホルム国際平和研究所」年鑑03年版):
*世界全体で7840億ドル(約84兆円)、
アメリカ 3357億ドル(約35兆円)世界の43%(2位~15位の合計3030億ドルより多い)、
日本467億ドル(約5兆円):第2位(世界の6%)

*殺人と軍需産業のために毎年浪費される膨大な軍事費を戦争被害やその根本原因の除去に向けるべきである。例えば、世界のすべての地雷(1億1千万個)の撤去に必要な金額は330億ドル、地雷被害者約25万人に義足などを送るのに約3億ドル、世界の飢餓に苦しむ人を救う1年分食料費980億ドル(軍事費の12.48%)、安全な飲み水と下水設備には90億ドル等々である。小型武器による死者も毎年50万人にものぼり、その9割は非戦闘員で8割は女性と子供である。「究極の軍縮」である憲法9条、武器輸出三原則をもつ日本こそ、軍縮の先頭に立つ資格のあることは、元国連軍縮代表部大使猪口邦子氏の04年5月憲法調査会での証言からも明らかである。

C 人類生存の前提である地球環境の維持、温暖化防止
とりわけ京都議定書を採択したCOPVの開催国日本は、未だに批准を拒否しているアメリカを説得する等の努力の先頭に立つべき。また、長年にわたる公害反対の住民運動の結果として、公害防止技術の先進国となった日本は開発途上国への技術移転の努力を積極的にすべき。
D 地震国日本の経験と蓄積を積極的に世界へ提供する努力

地震災害直後の救援や復旧は当然、災害予防が重要。津波の「早期警報システム」に国際社会が注目している(国連アナン事務総長04、12、30)。
B 平和憲法9条を生かし広げることこそ、最大の「国際貢献」

4、「ハーグ・アジェンダ10原則」に基いた民衆の活動を
*これらの諸課題をふみにじるブッシュ大統領。国際刑事裁判所規定(ICC)の署名を2002年5月撤回し、国際司法裁判所の強制管轄権を逃れようと画策し、対人地雷禁止条約の批准も拒否(04.2.27)。アメリカは核兵器廃絶の圧倒的な国際世論に立ちはだかり、武器輸出世界1位。COPV、オリンピック休戦すら拒否
*現代世界では、政府、国際組織だけでなく、NGOなど市民の活動と協調が重要*「自由と民主主義」は、貧困・飢餓(毎日1万9千人の子供が死亡)、南北格差の   解消や各国の経済主権の確立などによる「経済的権利」に裏付けられなければ意味がなく、テロの根本的原因を除去することができない。
*世界のあらゆる学校・地域社会で、命のかけがえのなさ、紛争は武力ではなく粘り強い対話と協調により解決すべきことを教える平和教育が必要です。
*→最終目標:紛争解決を武力行使によるのではなく、戦争放棄、戦力・交戦権を放棄した日本の憲法9条
*ハーグ・アジェンダ」に象徴される世界中の市民の努力を反映して、2000年のNPT総会では明確な核廃絶への努力を確認。
*WTOに対する発展途上国や先進国の零細農民を含む経済的弱者の発言が強まる。→世界社会フォーラム運動
*平和運動と反グローバリゼーション運動の合流へ
*支配者、財界による「国際化」でなく、市民レヴェルの国際連帯を  

7、「備えあれば憂いなし」あるいは「北朝鮮脅威論」について

B、「国際貢献」は口実。彼らのいう「国際貢献」はアメリカと海外で一緒に武力行使(集団的自衛権の行使)すること。そのための9条改悪

1、憲法改悪はアメリカの指図:(「押付け憲法論」への最大の反論)
00,10,11 アーミテージ報告:集団的自衛権の行使、有事法制制定促す。
01, 5,15 ランド研究所(米空軍シンクタンク)報告:「日本が領土防衛を超えて安全保障範囲を拡大し、共同作戦支援の作戦適切な能力を獲得できるよう改憲努力を支持すべきだ。」と改憲を明言。 
04.3月号「文芸春秋」:「憲法9条は日米同盟の邪魔者だ」(アーミテージ)
04.7.21アーミテージ:「憲法9条は日米同盟の妨げ」、「日本の国連安保理常任理事国入りを強く支持」「常任理事国は国際的利益のために軍事力を展開しなければならない役割がある」集団的自衛権行使の問題は「サンフランシスコ条約や国連憲章に署名した時、日本国民は集団的自衛権行使を承認したのだと思う」 訪米中の中川秀直自民党国対委員長との会談で
04.8.12パウエル「日本が安保理常任理事国に入るには憲法9条の再検討が必要」
*米軍の世界戦略再編との関係

2、小泉首相の本音(04.06.27)
「米軍と共同行動ができない、集団的自衛権を行使できないのはおかしい。その点は憲法ではっきりしていくことが大事だ」(NHK日曜討論):
即ち、改憲の狙いは米軍との共同行動であることを小泉が明言

8、善意の人を説得する最大のテーマその2:北朝鮮「脅威」論、日本が攻められたら? テロ対策?

@、北朝鮮「脅威」論について 
「脅威」なるものの実態を冷静・客観的に把握することが重要 
*北朝鮮の兵器は基本的には旧式。何よりも、重要な石油の自給が不可能。中国からの年間100万トンの輸入のみ。戦闘機の日常の訓練すらできない状態。ミサイル・核兵器開発の問題があるが、日本本土を侵攻する力はないと見るのが軍事的常識。*最も「危険」なはずの、隣接の韓国が政府も民衆も戦争反対の立場。ソウル及び首都圏は休戦ラインからわずか50km以内。もしアメリカが先制攻撃し戦争が始まったらソウルはたちまち「火の海」。
*六ケ国協議の着実な進展

A、アジアに日本の安全を脅かす「脅威」が存在するの?
@ ソ連の崩壊・冷戦の終結 → いまや「ムネオ友好ハウス」の時代?
A中国・台湾問題:アメリカが台湾「独立」を扇動し、介入することがない限り、台湾海峡危機は起こらない。(アメリカも日本も「一つの中国」を承認している)
B現在では、アメリカは、日本がゆえなくして他国から侵略されるというシナリオは考えていない。
C 福田赳夫首相の答弁:日本に対する侵略の可能性は、万万万万が一(‘78.10)

D 吉岡吉典参議院議員(共産党)の質問(日本に戦車部隊や機甲兵力を揚陸させる能力・意思を持った国があるのか?)に対する防衛庁長官の答弁 : 
「三年、五年のタームでは想像ができないかも知れない」
「こと、国の外交、安全保障は、もう99%は外交だと思います。安全保障の分野は、もう最後の日本が侵略されたときの備えという面で、99%は外交で、そういう努力をないようにしていただくというのが基本でありますし、また日本の防衛体制というのは、専守防衛、シビリアンコントロール、非核三原則、これは絶対に守っていかなければならないものだと肝に銘じてこれからもやっていきたいというふうに思います。」(2001年5月31日 外交防衛委員会)

E 川口外相「一般論として現在、武力攻撃の差し迫った脅威はない」(02、4、24衆議院外務委員会 松本議員の質問に対して)

F「見通し得る将来において、わが国に対する本格的な侵略事態が発生する可能性は低下している。」(04年版「防衛白書」

G久間元防衛庁長官も「北朝鮮が先に攻めてきたり、侵略してくることは現実にはないと思う」と述べる(03年6月30日付朝日新聞)

竹島問題をどうみるか?

B「備えあれば憂いなし」ってホント?軍備や基地・安保・有事法制の「備え」が日本の安全を守ってくれた?
*94年北朝鮮核疑惑の際、アメリカが武力攻撃に踏み切らなかったのは、日本の支援体制が不充分だったから。アメリカは日本に1059項目の支援要求提出(輸送・施設・補給・整備・衛生・宿泊・給食。港湾・空港の実質的な「米軍基地化」とそれを支える体制の確立。1300台以上のトラック、トレーラーや100台を超えるクレーン・フォークリフト等を要求など)。しかし、当時、日本はこれに十分応える体制なし。即ち「備えあれば」戦争になっていた。金泳三大統領、戦争絶対反対でクリントンに電話で直談判
*沖縄の海兵隊がイラクに
*日本が有事の「備え」をすることに、アジア諸国は強い警戒
→ 即ち、「備え」あるほうが、却って危険。
*食糧自給の方がよっぽど大切なんじゃないの?
C、アメリカのイラク戦争への支援こそ、テロの危険を増大させている
*テロは基本的には戦争行為ではなく、国際的な協力により取り締まるべき犯罪行為。国連は1963年以来「航空機内の犯罪防止条約」「航空機の不法な奪取の防止に関する条約」「爆弾テロ防止条約」「テロ資金供与防止条約」などテロ防止のための12の決議。各国はこの決議に従って努力。日本もこれらの条約を批准。
D、軍事力世界1のアメリカ、第2位の自衛隊、安保条約の存在こそアジアの脅威

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